どうもみなさん、にわうちです。
なにやらSNSで発達障害のある小学校六年生の男の子が英検2級に合格した、というニュースが話題になっているようですね。
記事はこちらから読めますが、どうやらネットでは賛否両論さまざまな反応があるようです。
自身も医師より発達障害持ちの躁うつ病と言われている筆者としても色々と言いたいことがありますので、ネットの反応を取り上げつつ筆者個人の意見をまとめてみました。
小六英検2級取得のニュースをまとめてみた
まずはニュースについてまとめてみましょう。要約するとこんな感じです。
・アスペルガー症候群のある小学校6年の男の子が実用英語技能検定(英検)2級に合格
これは普通にすごいことですよね。筆者も高校二年生の時に取りましたが、英検2級とは高校卒業レベルとされているので、学校の授業だけでは小学校六年生が合格することはありません。
記事にもありますが、ECCジュニア(英語教室)に通い実力を伸ばしていった結果の合格とのこと。
たくさんの努力がうかがえます。誰がどう見てもすごいことですよね?ではなぜこの記事に対して賛否が分かれているのでしょうか?
その原因は、記事タイトルの「発達障がいの小6」にあります。
「なぜわざわざ記事に『発達障がい』と入れたのか?」に対する賛否それぞれの反応があるわけですね。次項で詳しく見ていきましょう。
ネットの賛否それぞれの反応
最初に言っておくと、記事そのものはただ事実が書いてあるだけで、筆者から見て一切書き手の主観は入っていません。それをふまえた上でSNSの反応をどうぞ。
賛成の意見
記事では「アルファベットや数字に興味を示していた」ということで、そこを見抜いて教室に通わせ得意なことを伸ばした親御さんもお子さんをよく見ていて立派です。
他にもたくさんありますが、賛成の方々の意見をまとめるとだいたいこんな感じです。
・本人の頑張りと周囲の支援で合格したことが素晴らしい
反対の意見
こちらもたくさん意見ありますが、大多数の意見に共通しているのは以下のようなもの。
・わざわざタイトルに『発達障がい』と入れる必要はあるのか?
筆者の意見
さて、賛否それぞれの意見を見てきましたが、ここからは筆者の完全な私見となります。
まず、記事に対しての筆者の立場ですが、どちらかといえば否定(反対)よりです。
理由はやはり見出しの「発達障がい」は必要ないのでは、という意見になるのですが、これは正直に言ってなんとも言えません。
なぜこんな玉虫色の意見かと言うと、ニュース記事とは基本的に客観的な事実だけを書いたものだからということと、見出しに「発達障がい」と入れた作成者の意図が不明だからです。
わかりにくいですかね?筆者の肯定と否定の境界ついて文字にするとこんな感じになります。
・小六が英検2級合格!すごい!ちなみに発達障害があります。 → オッケー
・発達障害があるのに小六で英検2級合格!すごい! → うーん……
つまり、「ニュースとして正確な事実を伝えるために『発達障害』と入れたました」ならいいけど、「発達障害があるのに英検2級合格したんですよ!」という意図で入れたのだとしたらちょっと……って感じです。それがわからないから玉虫色のスタンスなんですね。伝わるかな?
該当の記事は事実しか書いていません。そこに記事作成者の主観はまったく入ってないんですね。
ニュースはそれが普通です。
例えば、大手新聞社が「芸能人の○○さんが不倫したと噂されてるけど、こんなの嘘っぱちでしょ」なんて記事を書いたらどうでしょう?人によっては面白いかもしれませんが、少なくとも事実かどうかの信憑性は怪しいですよね?
淡々と事実だけが書いてあるからニュースの受け手である私たちは「ああ、これは事実に違いない」と思うわけですね。
記事に対して否定的な意見の方々は「発達障害」を強調するような見出しにすることで「他の発達障害のある人たちも頑張りましょう」みたいな風潮になったら良くないんじゃないか、という心配のもと意見されているわけですね。推察ですが。
一方、肯定的な意見の方々は「発達障害があっても周囲の支援があればこんなにすごいことができるんだ」と感動したり、「他の発達障害のある人たちもこれを見て自信をもってほしい」というエールを送る意味でもっと広まってほしいと言っているわけですね。こちらも推察ですが。
筆者としてこの件についてみなさんに一番伝えたいことは、発達障害があるイコール何もできないということではないということです。
そもそも今回発達障害として取り上げられたアスペルガー症候群ってなに?という話ですが、こちらの引用文をご覧ください。
アスペルガー症候群は発達障がいの一つで、社会性・コミュニケーション・想像力・共感性・イメージすることの障がい、こだわりの強さ、感覚の過敏などを特徴とする、自閉症スペクトラム障がいのうち、知能や言語の遅れがないものをいいます。
https://www.fuseki-clinic.com/column/asperger.html
今回話題になった英検2級に合格した小学校六年生についても、この通りであるとするなら知能や言語能力に関しては同年代相応で問題はないということになります。
実際、筆者自身もこのタイプで、一緒に暮らしている両親ですらいまだに信じてくれないほど表面上は何の問題もないように見えます。大学もちゃんと卒業してますからね。
それが筆者にとってはある意味重大な問題でもあるわけですが、今回のこととは関係がないのでここでは触れません。
しかし記事でも「他の子と一緒だと注意力散漫になる」とあったように、集中力やコミュニケーション能力において他の人とは多少のずれが存在するため、学校や会社などの社会的な組織にいると不利になりやすいんですね。
筆者も会社で周囲の人が気になりすぎて躁うつ状態になり、ストレスで体調を崩して辞めたクチですので、周りからは「根性がない」とか「考えすぎ」とか言われてなかなか理解を得られませんでした。頭ではわかっているつもりでも、どうしても気になるものは気になる。どうにもならないんですね。
脱線しましたが、筆者の意見を簡潔にまとめるとだいたいこんな感じです。
・発達障害(アスペルガー症候群)といっても、他と比べて学習能力に大きな差があるわけではない(たぶん)ので人より劣ってるわけじゃないから勘違いしないでね
・だから純粋に小学六年生にして英検2級に合格した努力と、親御さんや教室の先生の、本人が勉強や試験に集中しやすい環境づくりや工夫といった支援を称賛したい
こんなところですね。当事者でもある筆者にしてみれば、発達障害持ちの人とはマイノリティー(少数派)なだけであって、決して人間的に劣ってるわけじゃないんだと、そう言いたかったわけです。
それではまた!
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